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内田樹『街場の現代思想 (文春文庫)』を読んで

この本の初出は2004年ころの雑誌掲載のエッセイが中心なのですが、古さを感じないところが良いです。
この本の初出は2004年ころの雑誌掲載のエッセイが中心なのですが、古さを感じないところが良いです。

今朝の通勤途上で読了しました。文庫本ですが、毎日少しずつ読むので、年度末から年度始めにかけて、約半月ほどかかってしまいました。「街場の~」シリーズでは、「メディア論」「大学論」に続く3冊目となりましたが、いつもながら軽妙な切り口、独特な解釈・論法で、読むものを引き込んでいきます。(ウチダ先生は、大学入試で2番目に引用される著者なんだそうです)

 

第3章は人生相談の形式をとりながら、ウチダ式解釈が爆裂します。その第3回「給与について」の中、勤務考課が厳正でないこと、については、かつて僕が職場で感じていたこと(そして今もそう思っていること)を、ズバリと言って(書いて)くれたので、なんだか妙にうれしくなりました。

そして、今日読了した最後の部分は、とても感銘を受けました。

 

「私の今ここにおけるリアリティの厚みと深さと熱を担保しているのは、「死んだ後の私」という視座なのである。」

 

という部分です。それを手塚治虫の作品や「割れるグラスと割れないグラス」などの話を引き合いに出しながら人生の終焉を迎えるために人は生きている、と説きます。僕は、これを、電車の中で立ち読みしながら読む内容かな、と感じつつ、下車する駅までとても納得のいく時間となりました。

 

このホームページに書くこと、写真を掲載すること、誰かと交流すること、そして日々仕事をすること、今の自分の生きざまを改めて見なおす契機になったような気がしている今日この頃です。


 

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