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マツタケと燃料問題

亀岡市運動公園の傍で現在開催している「夢コスモス園」の販売所でいただきました。初物です。

私が子供の頃ですから約50年以上前になりますか、地元の山ではマツタケがたくさん採れました。背中にしょった竹かごの中には、たくさんのマツタケ、一番よく食べたのが、薄く切って炭火で焼いて醤油を垂らしたマツタケでしょうか。風味と食感、最高の食べ方でした。そして吸い物にもしたし、スキヤキの具にもしました。贅沢ですね、今思えば。いろいろ食べつくして、最後、余った身を適当に切って御飯と一緒に炊きます。そう、マツタケご飯は、最終段階での料理法という位置づけでした。その後、希少価値が出てからは、少ない具を、いかにして大勢で味わうことができるか、ということで選ばれた料理も、このマツタケご飯だったようです。それが、今では一般には入手できなくなり、この時期に行われる法事などで、少し出される程度、ほんとに珍しい食べ物となりました。

近年、マツタケが山地で採れなくなったのは、日本の燃料問題と関係していると言われてきました。つまり、人々はかつて家庭で風呂を沸かしたり調理の燃料として、割木、柴、枯れて散った落ち葉などを使っていましたが、石油やガス、なにより電気の普及により、山から燃料を持ち帰ることが無くなりました。そして山一帯には落葉が山積し、枝葉も堆積、木々は伸び放題でマツタケの発生に必要な松の成長をじゃまします。また近年ではシカやイノシシがあたりかまわず木々の新芽、葉っぱなどを食いちらします、そんなふうにしてマツタケが成長する環境を壊されて、生産料は減る一方、1本のマツタケに数万円の値がつくような時代になってきたのです。

たかだか50年ほどの間に、日本人の生活もずいぶんと様変わりしていますが、マツタケだけを見ても大きな変化があったものだと、この弁当の隅の米粒をつつきながら思うわけなんです。

 

 

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