「暮らしの風景」の記事について

この文章は「年中行事(仏教行事)としての盆」について週刊誌に書かれていたコラムで気付いたことを手紙にしたものです。芸能人とか一般の人が書いた内容なら、それはそんなものか、そう思っているんだな、という受け止め方も出来るのですが、書いているのがれっきとした仏教行事を司る宗派の人です。盆行事がなぜ8月中旬に集中しているのか知らない、ではすまされないと(勝手に)憤り、文書にして宗務院の担当者に郵送しました。→なんと大胆な!

 

出したのはいいものの、その後、何の返事もないのです。どういうことだろう?、私をクレーマーとかと同じだと思っているのかな、なんて当時は思っていたのですが、おそらく、こんな輩に付き合っているほど暇ではない、というくらいのことだったのでしょう。けれども、その宗の度量の浅さがわかりますね。

 

とりあえず、このページは、民俗学(暦)の、ひとつの話題として読んでいただければと思います。

 

N宗 宗務院

ご担当者 殿

 

『週刊文春』2003.8.14.号「暮らしの風景」の記事について

 

 標記の件について、掲載されている内容に、読者の誤解をまねくのではと感じましたので、少し感想を述べさせていただきます。

 私、30年ほど前に、大学で民俗学を学びました。卒業論文も年中行事について書きましたので、民間の行事については、その後も多少の関心を持っております。さて、標記雑誌の解説(広告)文「古くは7月15日を中心に行なわれていましたが・・・・」という段です。この表現では、現在は行なわれていないような印象を受けます。たしかに、現在、7月15日前後に盆行事を行なうのは、東京くらいかと思います。ただし、それは「新暦」での話です。現在、東京以外で8月15日前後に行なうようになった理由は、明治以降、暦が旧暦から新暦になり(約1ヵ月早まりました)、従来行なっていた7月15日の季節感を重視したため、1ヶ月遅らせて(つまり旧暦7月15日に近い日として)、8月に行なうようになりました。それからすれば、8月に行なっているのは、7月に以前行なっていたことを忘れてしまったのではなく、忠実にその季節感、古くからの盆行事(旧暦)を守っているのだ、ということになります。ちなみに東京が7月15日に行なうようになった理由は、明治政府のおひざもとである首都、東京であるがうえに、政府側に配慮した結果だと言われています。新暦になったが、その7月15日という日付だけを優先した、ということです。

 こういったことは、少し、暦に詳しい方ならよくご存知のことですし、仏教民俗を学んでいる方でも常識的なことです。差し出がましく、また知ったかぶりで書いているのではありません。『週刊文春』という多くの読者を持つ雑誌ですので、少しの表現が、誤った解釈に発展してしまうことを憂慮した結果です。担当者の方には、誠に気分を害されたかと思いますが、お許し下さい。

 あと蛇足ですが、この解説(広告)の、下段終わりから3行は、何か表現方法として違和感があるのですが(軽々しい?)、特に「いかがでしょうか」という言葉。

 

 最後になりましたが貴宗のご発展を祈念しております。

 

                            平成15年8月12日

 

                            京都府亀岡市〇〇宮前

                            太田貴久男

 

 

 

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