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「ボーイズライフ」の思い出

 毎週月曜日の新聞(朝刊)の中面下段には「週刊ポスト」と「週刊現代」の刺激的な文言を連ねた広告が目をひきます(袋とじなど)。で、これらの雑誌の読者層は、大雑把に言えば中高年、もう少しフォーカスすれば70代中頃以降の世代ではないでしょうか。つまり最近の記事に多いのは「死ぬまでにやるべきこと」「財産のあと始末・・・」「終活のやり方」等々の内容が多いですし、数年前までは「死ぬまで現役(注・あちらのこと)」「精力を維持する云々・・・」等々、体力の衰えにあがなうような記事が多かったように思います(雑誌は買いませんが広告の記事だけはしっかりとチェックしております)。つまり昭和30年生まれの私よりも一回りほど上の世代(戦後ベビーブーム世代・昭和20年~)が「週刊ポスト」の読者なんだろうと思われます。

 そんなことを思いつつ、紙面を繰り、おっと京都パープルサンガが首位争いでジュピロ磐田に惜敗し、勝点が5ポイント差がついてるやないか・・・と新聞に目を通しておりました。そして再び「週刊ポスト」の雑誌の広告をながめつつ、今から半世紀ほどまえの少年雑誌のことを思い出しました。その雑誌名は「ボーイズライフ」、略して「BL」(→今なら違った雑誌のように思われますね)。その雑誌が、1969年の8月号で休刊となってしまいます。私はその時中学2年生、アポロ11号の月面着陸のあった年です。その1年前、中学生になりたてのころ、当時の全盛期「少年サンデー」「少年マガジン」が少年たちを席巻していましたが、私は少し背伸びして、この「BL」を毎月愛読しておりました。買い始めてちょうど1年経った、その8月に休刊となってしまいました。休刊の理由は、読者の皆さんへと題したページに「新しい若者の新しい雑誌「週刊ポスト」の創刊に伴いBLは発展的にその中に吸収されることになりました」と書かれていました。「発展的に吸収」?、どういうことやろうかと当時の中学生は考えましたが、実際に本屋に並んだ「週刊ポスト」は、とても「BL」が発展したとは思えませんでした。政治ネタ、流行、芸能ゴシップ、グラビア等々。

 私が愛読していた「ボーイズライフ」は、冒険・バイク・恋愛・音楽・劇画等々、中高生が興味を持つような内容でしたので、それが発展的に吸収したのが「週刊ポスト」だとは、どうしても思えません。別のページには「キミのお兄さんお父さんは・・・現代社会の第一線で活躍する行動派ビジネスマンの新雑誌」とポスト創刊のCMが載っております。

 そうか、「週刊ポスト」は「ボーイズライフ」の読者(私)が、還暦過ぎて高齢者になっても、今でも私らの「お兄さんお父さん」というポジションをキープしているんだな、それで終活とか死に際などの話題があるんだな、と変に納得しております。

 我が家の書庫には、最後の1年間12冊の「ボーイズライフ」があります。

 

 

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