歴史

歴史 · 12日 3月 2024
 昨日から連載が始まったA新聞の文化面「語る~人生の贈りもの」、いつも芸能人やら著名な方の生き様や経歴をインタビュー形式で紹介していますが、今回は、角川武蔵野ミュージアムの館長、松岡正剛さんです。松岡さんといえば、さまざまな文化事象を「編集工学」という切り口で、読者にわかりやすく執筆されているかたで、その著書の数は、相当なものです。  私が松岡さんを知ったのは、今から十年以上前に、NHKのBSで放送されていた『世界遺産・一万年の叙事詩』という番組でした。書斎のような場所で、アシスタントの華恵さん(当時、東京芸大の学生)と一緒に、世界遺産の映像(や華恵さんのリポート)を見ながら解説する、という内容です。その卓越した見識、知識に、この人は只者ではないなと感じたものです(華恵さんもなかなか聡明な方でした)。  その松岡さんの比較的新しい著書『日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く (講談社現代新書) 』を、昨年からメモを取りながら読んでいて、つい最近に読み終わりました。日本文化の核心は、縄文~弥生時代に、大陸から三つの「黒船」がやってきて、その後の日本に大きな影響を与えた、というところから著述は始まります。その「三つの黒船」とは何か、以下にメモの一部を紹介しておきます。 ◎3つの黒船が日本にもたらしたもの 稲 → 日本人の食生活を変える     祈りと祝いの1年のサイクル(→五穀豊穣)     日本の風景を変える 鉄 → 日本人に頑丈な農耕器具と武器     青銅器(以前)→祭祀(銅鐸・銅鉾)     鉄は実用的な力がある     たたらによる製鉄 = 出雲・安来(島根県) 漢字→ 無文字社会を脱する     話し言葉→記録→読む(リテラシー)     さらに漢字(中国語)→日本語として使う=仮名の発明  今後の連載がどのような内容になるのか分かりませんが楽しみです、今朝のところ(2回目)までは少年時代。 ブログ 世界遺産・一万年の叙事詩
歴史 · 25日 8月 2023
 友人と比叡山へ。まずは、地下鉄~京津線~京阪石山坂本線利用し、大津市坂本からケーブルで延暦寺へ、本堂を参拝(「不滅の法灯」の灯りを確認→1200年間消えていない)したのち、シャトルバスにて比叡山頂へ。山頂から京都市八瀬に向けてのロープウェイ&ケーブルに乗車。...
歴史 · 01日 6月 2023
 先月のNHK「ブラタモリ」で、京都の山科を放映していたのを見て、そういえば山科ってあんまり知らんなぁ、東京から新幹線で京都駅に到着する直前の「まもなく京都駅です」というアナウンスの際にちらっと見える街並み、それくらいしか知らない山科、少し歩いてきました。...
歴史 · 17日 5月 2022
 数日前、民俗学研究会の卒業生が京都市京セラ美術館で開催されている「兵馬俑と古代中国」のことをFacebookに書いておられて、会期が今週末までとのことで、これは急がないと見逃してしまう、と本日、友人を誘って行ってきました。...
歴史 · 12日 5月 2022
 1989年のヨーロッパ・チェコスロバキアで起こった「ビロード革命」に、その名前と同じ名を持つアメリカのロックバンド「ベルベット・アンダーグラウンド」のアルバムが関わっていたことは、あまり知られていないそうです。...
歴史 · 15日 8月 2021
 大学で歴史学を専攻する場合、史料(資料ではありません)を読むことが必須の力量として求められます(対象としている時代にもよりますが)。日本史の場合は、古事記・日本書紀などの古代文献から、鎌倉・室町時代の荘園や幕府関係の中世文書、江戸時代の近世文書・地方で発掘される地方文書、等々です。また中国史などに至っては、歴史書や文学(いずれも漢文)などが、膨大な物量として存在しています。  半世紀近く前に歴史学を学ぶ学生だった私は、前述したように、その史料に悩まされました。歴史の思想や背景を学ぶ「概論」や「概説」の類いは、ノートしたり参考書を読めば大方理解できますが、「史料講読」「演習」「研究」の講義では、歴史上に記された古文書(活字化されたものから原本のくずし字の写真史料など)がテキストになります。有名な古文書になれば、読み下し文や解釈などを別途探すことも可能ですが、地方村方文書などの原本がテキストの場合は、字鑑というくずし字事典を置きつつ解釈しないといけません。(一念発起して古文書・くずし字の若手の先生に頼んで、友人と2対1の勉強会をしていたのですが、そんな接近戦の中、どうしても睡魔に勝てずテキストをバサッと落として目が覚めた苦い思い出があります)  ところが、そんな王道的な講義の中に、異色な講義がありました。一つは、東洋史の森鹿三先生の演習だったか、林屋辰三郎『京都』(岩波新書)がテキストの講義です。内容的には、この新書に書かれている平安京の様々な歴史地理的な説明、そこに出てくる語彙・地図等々について、さらに深く読み込んでいくというものでした。もう一つは、私が専攻しようとしていた民俗学の竹田聴洲先生の演習。テキストは柳田国男『地名の話』(角川文庫)でした。先述の講義と同様、このテキストを単に読んでいくだけではなく、文中に出てくる民俗語彙や事象を徹底的に追求します。民俗学ですが、歴史学、地理学の分野の知識も援用して、地名の成り立ちを理解する、というものでした。  この写真の著者の網野善彦さん(1928〜2004)は、中世史の歴史研究者です。この本のタイトルにある『忘れられた日本人』の著書である宮本常一さんには大いに影響を受けたとされていますが、直接、薫陶を受けたことは少なかったといいます。2人のむすびつきは(大河ドラマ主人公の孫)渋沢敬三の創設したアチックミュージアム、神奈川大学に移管した日本常民文化研究所で、同時代を過ごしているのですが、なにしろ宮本氏は旅する巨人(地球4周分の全国行脚)でしたので、遭遇する機会は少なかったでしょう。けれども網野氏の研究(中世史)にはしっかりと宮本常一さんの視点、思想が反映されています。この本は、『忘れられた日本人』を解説する体をなしつつ、そこから失われつつある日本の中世を掘り起こすような内容になっております。  網野さんは、一時期、神奈川大学短期大学部で、この『忘れられた日本人』をテキストにして講義をされたことが書かれています。はじめの頃は、女子学生が、少し前まで日本で使われていた道具(例えば「炭焼」「火箸」「五徳」)について、まったく知らないことに驚くとともに、それでも「今の若者」の視点から気づかされることも多く、学生たちの純粋に言葉を調べることを通じて共に学んだことが書かれています。  現代に出版されている書物から、それを歴史学や民俗学のテキストとするべく、深く読み込んでいく、約半世紀前に、私が経験した講義を思い出させるエピソードでした。
歴史 · 30日 7月 2021
 綾部市に週に1日(金曜日)しか開館していないグンゼ記念館があります。いつも開館している隣接のグンゼ博物苑(商品の展示や加工機械の展示)やバラ園には数回行っておりますが、この「金曜日だけ開館」している記念館は行ったことが無く、4月以降はコロナ関連で全面閉館、7月ごろから、また「金曜日だけ」開館しているというので、京都縦貫を飛ばして見学してきました。  建物は大正時代のモダン建築、入館したことは無かったのですが、外から見る限り、なかなか立派な建物でしたので内部がどんな感じなのか、興味津々でした。もと郡是(グンゼ)製糸本社事務所だったところで、グンゼの歴史や創業者の銅像などが展示されています。館内はクラシカルな西洋建築ではありますが、和室の部屋などもありました。各展示室を巡っていると昭和2年に作成された「50年後の綾部」という絵地図が展示されていて、「大本大学」という表示もありました。綾部は大本教の開祖・出口なおの出生地であり、現在も教団施設があることより、ゆくゆくは「大学」も出来るだろうという予想がされていたのでしょうね。記念館の職員さんのお話では、予想していた人口とか様々な施設は、今のところ実現しておりません、とのことでした。
歴史 · 02日 6月 2021
 朝から夕方まで庭の不要木の伐採と片付け運搬等々、夕方、終わって音楽堂にてビール飲みつつ、なにげなくテレビつけたら「未来への遺産4Kリマスター」というのを放送しておりました。東大寺の法要、大仏の大写しから、はるか昔のはるか遠方(ペルシャ・ローマ)から伝来された宝物から始まりました。ついでに観たつもりが、離れられなくなって、1時間、最後まで鑑賞。制作は1975年ということですので、45年ほどまえの番組(シリーズ)でした。4Kリマスターとはいうものの、画質はけっこう荒く、また画面比率も昔のテレビのまま、四角いまま、しかし、無骨なナレーションと淡々と流れる文化が交流したシルクロードの遺跡などの映像に、現在の視聴者におもんばかったような番組にはない、格調高さ、アカデミックな編成でした。思わず、缶チューハイをもう一缶、となりました。  いまさらながら納得したのは、文化の交流は、シルク(東→西)だけではなく、ガラスなどの工芸品(西→東)、そして美術や思想(仏教ほか)などがもたらされたという点です。シルクロードは「道」ではありますが、途中にある多くの難所、砂漠(タクラマカン砂漠ほか)や山岳地帯(天山山脈ほか)を通らないと行き来できなかったわけで、そこには整備された道などは皆無であった、という点です。砂漠で道に迷い絶命、山岳地帯で滑落して絶命・・・無事に通過した者のほうが少なかったそうです。そんな過酷な途上を、壊れやすいガラス製品を運ぶわけですから、東方の果て、日本にもたらされたのは奇跡というほかはないのです。しかも現在それらの文化財(ガラス製品)は、中国にも残っておらず、この日本の正倉院御物数千点の中の数点のみとなっています。大半は国宝であり、20年ほどまえに世界文化遺産にも選定されています(奈良県の文化財全般として)。しかし、正倉院に残るこの宝物は、世界文化遺産という大括りな指定ではなく、世界遺産または世界宝物として、1つ1つを指定しないといかんのでは、なんて思いましたね。 番組ページ NHK BSP 未来への遺産(10)「壮大な交流(Ⅰ)-シルクロード-」
歴史 · 22日 4月 2021
 兵庫県・京都府・福井県を縦断する舞鶴若狭自動車道、よく利用するのは篠山ICから舞鶴方面なのですが、途中、綾部市を通過する時に、小高い丘(私市円山古墳・きさいちまるやまこふん)が見えます。一度行ってみようと思っていて、なかなか機会がなかったのですが、昨日、天気も良くドライブ日和ということで行ってきました。駐車場からは徒歩で、階段を登ります。まぁまぁきついです。頂上の平場周辺には、円筒埴輪が並べられています。きっとここは古墳ですよ、という演出だと思いますが、公園的な意味合いでは良いのですが、歴史的な遺跡として見た場合には、やや残念な感じもします。あとで調べたところ、この自動車道の造成工事によって発見されたもののようです。京都府下最大の円墳。頂上から眼下に綾部市街地、由良川、そしてもちろん舞鶴若狭自動車道が望め、絶景です。
歴史 · 02日 2月 2021
 いよいよNHK大河ドラマ麒麟が来る、あと1話を残すところとなりました。我が地元の亀岡市では、サンガスタジアムの一角に大河ドラマ館を誘致して、集客、活性化をめざしましたが、残念ながら伸び悩みました。大河の後に地元の史跡を紹介する紀行番組が流れますが、初回以降これまでの43回、亀岡市の事は一度も取り上げられませんでした。桑子アナ、大学時代の事は気にしてないから、最後の回、亀山城跡を喋ってくれ!、と言いたくなります。ちなみに前回の紀行では篠山の八上城と福知山城でした(鉄筋であっても天守閣があるのとないのでは違いますな)。

さらに表示する

Starting of travel

▼駅のページ 旅の始まり

JR嵯峨野線の駅 他
JR嵯峨野線の駅 他

私への個別メッセージ

こちらへどうぞ

↑公開されません

直接E-mailで届きます。
他の方にも公開してもよい内容なら↓掲示板へ。

ホーム へ戻る