民俗学

民俗学 · 04日 4月 2024
 先月末から6月にかけて、みんぱく創設50周年企画「日本の仮面」という展示が「みんぱく(国立民族学博物館)」にて開催されています、ので本日行ってきました。古代の遺跡から発掘された「面」、そして日本各地の民俗芸能で使われる「面」、現在の「面」(プロレスラーの仮面であったり、お祭りの出店で売られるお面等々)に、それぞれ解説展示されて、大変興味深く見学しました。万博広場にそそり立つ「太陽の塔」の顔も仮面かもしれませんね。  この博物館は、1970年開催の万国博覧会の跡地利用の一環として、渋沢敬三(アチックミュージアム)らが収集した民具、岡本太郎が万博のテーマ館展示に使うために集めた世界の仮面などがベースになってスタートしました。その後も研究機関として世界各地から集めた様々な資料、35万点、その施設の規模とともに「世界最大の」博物館なのだそうです。 ここでちょっと  仮面・・・英語では「マスク」と訳します。ニュアンス的には、かぶりもの、顔に着けて変装するもの、という感じです。一方で、ラテン語由来の「ペルソナ」という訳、表記もあります。こちらは、演劇や芸能で何かを演じる為に着ける顔、お面、といったニュアンスで、この語から転じて「パーソナル(ペルソナの英語読み)」が、個人とか性格のことを言うようになり、また心理学者のユングが、その人の持つ内面的な性格のことを指すと解釈し、仮面とも同義的に使われています。  仮面をつけることにより、演じている人物がその仮面を通じて劇中の人物に成り代わる、憑依するのです。私はかねてより人というものは、その人が働く職場であったり、所属している組織、立場、家庭内においてでさえ、それぞれの「人」(の一面)を演じていると考えております。その際に、目に見える「仮面」を着けてはいませんが、内面的、潜在的に「仮面」をつけ、その周りの人が納得する場をつくっているのです。「あなたは真面目ですねぇ」と言われた自分が「いや、そうでもないんですけど・・・」とは言えず、その場では真面目な自分を演じざるを得ない、という状態ですね(かつて「浮浪雲」という漫画が花園大学の入試に出た話をブログに書いたことがあります)。 15日 5月 2013年「仮面」
民俗学 · 28日 11月 2023
 京都文化博物館で「異界へのまなざし」という展示会が開催されています。...
民俗学 · 29日 10月 2023
 服部緑地内にある「日本民家集落博物館」は、1956年(昭和31年)に設置されました。我が母校の社会学部にいらした鳥越浩之先生(現在は桃山学院大かな?)のお父上、鳥越憲三郎さん(民俗学者)が提唱して出来た施設です。東北の曲家、飛騨の合掌造、奄美大島の高倉など、全国の民家を展示公開しています。...
民俗学 · 01日 5月 2023
 1週間ほど前に講社より訪問予定のハガキが届き、予定どおりに来られます。  国の無形民俗文化財に指定されている伊勢太神楽、毎年毎年、御足労になります。
民俗学 · 15日 1月 2023
 日本の祝日が日付を固定することなく、本来の祝日の週の月曜日になったのは、何年前からだったでしょぅか。この祝日に関する法律について、私はすべて否定的にとらえてはいませんが、1月15日が従来「成人の日=祝日」であったものが流動化した事態には、やや憂慮しておりました。...
民俗学 · 01日 11月 2022
ハロウィン、あるいはハロウィーンは、毎年10月31日に行われる、古代アイルランドに住んでいたケルト人が起源と考えられている祭りである。現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャをくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。《中略》ケルト人の1年の終わりは10月31日で、この夜は秋の終わりを意味し、冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた。死者の魂は、幽霊や妖精、悪魔などの姿をしており、家に戻ったときに機嫌を損ねないように食べ物や飲み物を用意しておくのが伝統である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』) 今日の夕刻のNHKのローカル番組・ニュース630 京いちにちの「京の歳時記」のコーナーで、秋の実りに感謝し厄よけなどを祈願する「お火たき」を紹介していました。解説は毎度おなじみの佛教大学の八木透先生(=竹田聴洲先生の弟子→私もその端くれ)。八木先生は、江戸時代の年中行事絵巻物の「12月あそび」に出てくる神輿や供え物の様子は、この「お火たき」のことであろうと、そしてそもそもの起源は、宮中行事である新嘗祭に由来すると流ちょうな語りをされていました。 そもそも11~12月のあたりは、収穫を終えた季節、そして冬至に向かう時節柄で、太陽のあたる時間が短くなる季節となります(エネルギーが渇望していく時期)。そこで、人々に「火」を焚くことで活力を与え、来季の作物のエネルギーを蓄える、という意味合いがあるものと思われます。 私が学生時代に卒論のテーマにした「亥の子行事」も、子供達が家々を回って、各家の庭を藁つとで叩き、地面に活力を与えます。これも11月の行事です。それら日本の農耕儀礼を見ていると、地球の裏側で行われているハロウィンの行事にも共通項があるように思います。Wikipediaで説明されている「幽霊」は、日本でいえば、農耕の来訪神であり、亥の子行事で家々を回る子供達(神が憑依)のことと同じだと考えられます。また12月に西洋で行われるクリスマスについても、本来は冬至などの時期に、弱まった大地に活力を与え、地力を復活させる民間の行事が、キリスト教と習合した結果とも言えるでしょう。 渋谷の交差点で大騒ぎしている若者達にも、活力を与える当地の神が憑依しているのかもしれません。が、くれぐれも事故のなきよう、お願いします。 写真は、本日雨天のため、ウォーキングをガレリアかめおかで実施した際に撮ったものです(ハロウィンは昨日なんだけどまだ片づいていないのかな?)。
民俗学 · 24日 8月 2022
いま、我が家の町内会が管理する地蔵堂の飾りつけがされています(本日と前後日の3日間)。京都市内などでは、子供向けの行事として、町中のお地蔵さんがある場所にテントを張り、ゲームや抽選会などを行って賑やかに盛り上がっているかと思います。...
民俗学 · 04日 6月 2022
 今から3年前(2019)、大阪吹田の日本民族学博物館で「驚異と怪異・想像界の生きものたち」という特別展があり、私は、それに合わせた「対談 幻獣!-そこに"在る"不思議な生きもの-」を聞きに行ったのです(もちろん特別展も鑑賞しました)。その対談は、民博の山中由里子先生と民俗学者で妖怪研究の湯本豪一氏で、日本に残る近世の史料や現存する幻獣の痕跡を材料として、日本人が想像してきた不思議な生きもの、妖怪等々について話されておりました。この企画があったのは、その年の4月、中国山地のど真ん中の三次市に「もののけミュージアム(湯本豪一記念日本妖怪博物館)」がオープンしたことと関係していたかと思われます。この特別展にも多くの展示物が「もののけミュージアム」から出展されておりました。  それ以降、私はこの施設が気になっておりました。が、その後、コロナで外出自粛、蔓延防止の時世となり3年が過ぎたのです。数日前、とある方のブログに、そのミュージアムで現在、館所蔵の「妖怪立像」「妖怪座像」あわせて136体が企画展示されており、会期は今月7日までということが分かりました。それで一昨日、マイカー走らせて行ってきました。  館内にある一部の絵巻以外は、フラッシュ・三脚無しでの写真撮影OKで、136体、しっかりとカメラに収めてきました。この像が作られたのは江戸時代、製作者も作成意図も不明のようですが、妖怪のイメージがかくも多様でクリエイティブなものかがよくわかりました。その他、江戸期以降に描かれた妖怪や幽霊を配した絵画、造形物、日用品などが展示され、とても興味深いものでした。
民俗学 · 02日 5月 2022
 伊勢太神楽・森本忠太夫社家のご一行、今年も我が地にやってこられました。年に一度のことでありますが、各家を巡り、お祓いと獅子舞をし、お札を置いていかれます。...
民俗学 · 11日 11月 2021
 今日は旧暦10月亥の日の行事「亥ノ子」でした(畑野町土ヶ畑)。年に一度、しかも亀岡市では、ここだけ、おそらく府内でも実施しているところは少ないと思われます。  本日行なわれることを聞いていたので、見学してきました。かつては子どもだけの行事でしたが、近年、少子化や防犯面から、大人付き添いで実施されています。

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